2021夏アニメ雑感 ~『かげきしょうじょ!!』がずっっと面白い~

今期のアニメも折り返し地点を超えております。

 

再放送含め視聴中のアニメを大雑把に整理してみました。

 

☆アイドル・演劇枠

『かげきしょうじょ!!』

ラブライブ!スーパースター!!』

※どうでもいいんだけど、『ラブライブ!スーパースター!!』のエクスクラメーションマークって最初は全角で後ろは半角なんですね。エディターがキレそう。

 

☆SFドラマ枠

『SSSS.DYNAZENON』

『Sonny Boy』

 

☆その他

『オッドタクシー』

 

再放送でやっているのもあるんですけどいま見ているのでカウントしております。

 

 

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『かげきしょうじょ!!』

twitter.com

 

今期で一番好きなのが『かげきしょうじょ!!』

もう毎回「は???おもしろすぎるんだが????」とブツブツ呟きながら視聴している

 

 

以下、感覚的な話になってしまい申し訳ないんだけども

かげきしょうじょの面白さは「一歩踏み込んだキャラクター描写」にあると思う。

創作のとき、キャラクターAさんとキャラクターBさんを作りこんで、そのあとAさんとBさんをぶつけて関係性を探るみたいなフェイズがある。

このときにどこまで探れるか、深められるかが勝負であると思うんだけども面白い作品はこの掘り方が素晴らしい。

これが際立っていたのが第五幕「選ばれし乙女」

かげきしょうじょは中盤から各話1人ずつメインを決めてその深堀りをする、いわゆる「担当回」方式で物語を進行している。

第5幕は「山田彩子」回であった。

山田彩子|登場人物|TVアニメ「かげきしょうじょ!!」公式サイト

 

この子、自己肯定感の低い&成績も落ちこぼれという典型的な描かれ方をここまでされてきた。強烈なキャラクターの主人公二人にスポットライトは当たるので、ここまでほとんど見せ場(というかセリフも)なかったので、凡庸な作品であったら、この子を生かしきれないまま終わっても不思議ではなかった。

たとえ生かされても、引き立て役や偽善の役に抑え込まれるんだろうなと無意識で思っていた。

 

だがこの5幕たった1話(正確には15分ちょっと)で彼女が大化けする様子を描き切っていた。

詳しくは本編を見てほしいが、その鮮やかさや過不足のなさに本当に驚いた。

特にすごいのが「彼女自身の成長」を描くために、「彼女を見守る人間の成長」という形式で表現したということなんじゃないかと思う。

この鮮やかさをぜひ見てほしいのでよろしくお願いします(?)

abema.tv

 

 

 

 

また(ファンタジー)学園ドラマの王道を行っているのも最高。

例えば『ハリーポッター』シリーズのように、一人ひとりのキャラクターも魅力的だけどもやっぱり「関係」に面白さを詰めることで物語の奥行きが累乗のように増大していくと思う。*1

 

自分が学園モノ作品が好きなのも

・学校という限定されたコミュニティが必ず設置されて主人公を設定しても群像劇的なドラマになりがち。

・(実際に全員が目指すかどうかは置いておいて)「全員が目指すべき目標」が設定されて「物語世界」の大きな流れがあること。

・その大きな流れに乗るかどうかという小さな流れが形成されてうねりが発生すること

このあたりを面白く感じることができるからだと思っている。

 

そして『かげきしょうじょ!!』は学園モノの面白要素であるこれらを満たしたうえでキャラクターの関係を描くことに注力している最強映像作品になっております。

 

 

以下簡単に感想をば

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ラブライブ!スーパースター!!』

www.lovelive-anime.jp

唐可可ちゃんが可愛い。

チャイナ娘はキャラクターが一面的になりがちだけど、彼女はそれは一要素にすぎず、魅力あるキャラクターになっているのが良いよね。

銀魂の神楽を思い出した。

 

インターネットで彼女の党員証がつくられていたり、作品を知らない人にとってこの作品の入口/取っ掛かりになっている重要な子ですね。

矢澤にこ渡辺曜などこの立場のキャラクターの今後の展開で一般認知度が変わってくるので要注目。

 

スクールアイドルは都会的なもの

スクールアイドルは女性的なもの

このあたりもアニメ内で回答がありそうなので期待

 

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『SSSS.DYNAZENON』

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ドラマパートが物凄く面白いのにバトルパートは「あれ?」と思うところもある不思議なアニメ。ただ中盤に入ってバトルもよくなってきた。

 

とにかくキャラクターがエロい。男女、敵味方問わず全員色気がある。

このエロさは作画というよりも芝居だと思うので勉強になる。

あと主人公のバイトがスーパーなのに、裏倉庫のしかも一か所のみで表現しているところにこだわりを感じてよい。

あと川や水を重要視していて絵になるよね。タルコフスキーとか好きなのかな。

 

そして編集やカットつなぎのテンポ感がキレキレですごい。なかなかあそこまで思い切った分かりにくい(けどかっこいい)つなぎはできない。

 

 

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『Sonny Boy』

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SFいいっすね。

所々理屈っぽいところ、というより説教臭さやメッセージ性が鼻につくけども映像の見せ方は見ていて面白い。

第4話『偉大なるモンキー・ベースボール』あたりからキレキレになってきた。

この回の長セリフは単に長いだけでなく、きちんと唄っていたので全然不快にならず、お話をより面白くしていたので素敵です。

第7話『ロード・ブック』はカイジの地下世界みがあってよかったです。

 

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『オッドタクシー』

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ずっと「突然誰か死ぬんじゃないか」という緊張感がきちんと張られてて面白いけど疲れる。けど面白い。

 

数少ない女性キャラクターのボイスが三森すずこさんと飯田里穂さんというところもうれしいポイント。

 

ただYoutubeの動画をそのまま垂れ流すのはキツイのでなにか意図はあるんだろうけど

 

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以上です。。

最後の方は力尽きたけれど、またちょくちょく書いていこうkと。

 

*1:余談だけども、自分が大学進学のとき。「国際関係学」がなんかいいなと思ってそこばっか受けたけど、このときも「国際」よりも「関係」に惹かれていた面があるなとこの文章を書きながら気が付いた。もちろん「国際」ってのも良いなとは思っていたけども。なので「国際関係」学部に対する世間の認識が「国際」の方に寄ってしまっているということに入学後に気が付いて、面倒な気持ちになることが多かった。実際の入学者もそういう人が多いから…以下略